賃貸借とは

賃貸借契約においては、賃貸人と賃借人の双方が、相手に対する義務を負うことになっている。賃貸借契約は一方的ではなく、双方の合意によって成り立っているのである。
したがって、賃貸借契約は有償の双務契約であるといえる。賃貸人の中心的な義務は、賃借人に目的物を使用収益させること(及びそのために必要な措置をとること)であり、賃借人の中心的な義務は賃料の支払である。


賃貸人の義務
賃貸人は賃借人に対して賃貸借契約の目的物となっている物を使用収益させる義務を負っている。つまり、目的物の維持や管理は賃貸人の義務とされているのである。賃借人はこのことを良く知っておかないと一方的に損をすることになる。この機会によく理解しておこう。
具体的には以下のような義務を負っている。

賃貸人は使用収益をさせる義務がある
賃貸人が賃借人に対して目的物を使用収益させる義務は、賃貸借契約の本質である。具体的には、賃貸人は賃借人が目的物を使用するに際してそれを妨害している第三者がいる場合にはこれを排除しなければならないというような形で現れる。

修繕義務(606条1項)
賃貸人には、目的物の使用収益に必要な修繕をする義務がある。例えば、賃貸している家が雨漏りするならばそれを修理するのは賃貸人の義務ということになる。賃借人が修理する必要はない。なお、賃貸人が修繕しないことによって使用収益が不可能であるような場合には賃料を支払う必要はないとした裁判例があるのでよく知っておこう。

費用償還義務(608条1項)
賃貸人は、賃借人が支出した必要費を直ちに償還しなければならないという費用償還義務を負っている。ここでいう必要費とは、目的物を使用収益できる状態を維持するために必要な費用のことをいう。前述した修繕義務を賃貸人が果たさない場合、賃借人が代わりに修繕を施してその費用を賃貸人に請求するということもこれによって認められることになる。
目的物の改良のために支出した費用は有益費と呼ばれ、契約の終了時に実費か改良による価値の増加額を賃貸人が償還しなければならない。もしも賃貸人がこれらの費用を償還しない場合、賃借人は留置権を行使して建物の明渡しを拒絶できるのである。
これらに加えて、賃貸借契約は有償契約であるから、559条にある瑕疵担保責任の規定が準用される。よって賃貸人はこれによる担保責任を負う場合がある。


賃借人の義務
賃借人は、契約の規定に従って目的物を使用収益する権利を有し、これに対して賃料を支払う義務がある。

また、賃借人は契約終了時に目的物を原状回復して返還すべき義務を負う(第616条、597条1項、598条)。

原状回復とは、目的物を契約前の状態に戻すことである。通常の方法で使用収益していた場合以上に目的物が傷んでいたときには、それを修復し、あるいはその分の損害を賠償する義務として現れる(なお、敷金が交付されている場合は、賃貸人は敷金から相殺することができる)。
とくにタバコを吸う人は、壁の張替えなどが発生するため費用がかかる。なるべく外で吸うようにしよう。

またこれとは逆に目的物が契約前よりも物理的に増加している場合も原状回復の問題である(これは不動産の賃貸借において特に問題となる)。まず賃借人が持ち込んだ家具のように取り外しが簡単な場合、これらは収去して原状回復する義務が生じる。次に賃借人が買ってきて貼り替えた壁紙や、賃借人自身が設置したエアコンなどの空調設備のようにそれを分離することが困難であったり経済的に大きな損失となる場合にはそれらの物は附合し、賃貸人の所有物となることになっているのが興味深い。ただし前述した費用償還の問題が発生する。上記二つの場合のどちらともいえない場合には、賃借人が、収去するか費用償還請求権を行使するか選択することができる。特にエアコンなどはよくある問題である。賃借人に決定権があることが重要なので、これを知っておくのと知らないのでは損をすることになる。


中途解約と立退料
しかし、法定更新後は、期間の定めのない賃貸借契約となりますので、借地借家法上期間の定めのない賃貸借契約においては6か月前までに解約申入を行い、かつ、その解約申し入れに正当事由が備わっていれば、賃貸借契約を解約することが可能となり ...

建物賃貸借契約の更新が行われない場合
借地借家法第26条(建物賃貸借契約の更新等). 建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の1年前から6ヶ月前までの間に賃借人に対して 更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかった ...

賃貸借契約 は慎重に!
このブログは、賃貸大家さんが知りたいことをズバリ! 賃貸管理会社勤務の経験もあり、自らも賃貸オーナーとして入居者や管理会社との折衝。新規のアパート建築計画のご相談なども承っている「賃貸大家さん応援団」主宰者 田中光則がお届けしています。 ...

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